伊勢湾フェリー旅2021.11



11月某日。

たまたま月曜日に有休をゲットしたので、ここはいっちょ、フラッと旅に出よ!と思い立つ。

今回は、近鉄電車とフェリーを組み合わせてみよう。
目的地は、名古屋メシ。いや、名古屋!

朝イチでお出かけし、9時。
近鉄丹波橋駅から、特急に乗る。

ウォークマンで音楽を聴きながらスマホをいじったり、流れ行く車窓の景色をボーッと見てたら、2時間少しで、三重県の『伊勢市駅』に到着。

スマホ片手に、駅前をウロウロする。

伊勢市でのお目当ては、伊勢神宮・・・ではなく、伊勢うどんの名店『山口屋』さんだッ!(うどんに魂を売った男)

『山口屋』は、伊勢市駅から歩いて5分くらい。

古い小さいお店で、まだ11時過ぎなのに結構お客さんはいてる。暖簾をくぐり、入店でーす。
奥の席に陣取り、牛すじ伊勢うどん卵落としを注文。

久しぶりの、伊勢うどんをいただく。うおー、いい匂い。
フワフワに柔らかく、ふとーい、典型的な伊勢うどんやね。

牛すじ肉は甘め。醤油タレはやや辛めかな。混ぜるとちょうどいい感じ。
あつあつうどんを、とぅるとぅる、とすする。
美味い。美味すぎる!
伊勢に来てヨカッタ。(ほっこり)

うどんついでに、伊勢神宮へお参りすることにした。
せっかく伊勢に寄ったんやしね。

宗教心欠落野郎、とか呼ばれるのは心外だ。
熱田神宮には、名古屋に行くたびに熱心にお参りしてる。こう見えて、信心深い神の子羊なのです。

外宮の鳥居をくぐり、大樹の囲む参道へ。
境内の清らかな気配を、耳目で感じながら、ゆっくり歩いて行く。

どっかのアホみたいに、御朱印ー!とか大騒ぎしないで、御神木を仰ぎ見ながら、静々と進む羊好大尉。

・・・。(ジロジロ)

アレか、熱田神宮と違い、伊勢神宮には、境内にきしめん屋も無いんか。参拝客にオモテナシしようという、お茶目な神ココロはないんか?

あの左側に空いてる土地に、神聖・伊勢うどん屋を開店すればいいのに。絶対にすればいい!!


とても良い考えなので、さっそく天照大神さまに提案しておこう。

てんてん、と柏手打ち、本殿でお参り。うどんうどん。

姪っ子あかりが、スクスクと成長しますように。
フェリーがキライ、とかワケのわからんことを言ってるので、好きになって欲しいです。
家族が健康でありますよう。

・・・ハイ、お参り完了ーっと。

そこかしこにある、なんちゃら宮にも行ってみる。
土宮、にお参り。

神宮内うどん屋の件、よろしくーっと。
その足で、多賀の宮へ。

よろしうお願いしまーす。

帰りの石段を、そろそろと慎重に、ゆっくり下る。
ネコ島での悲劇を繰り返してはいけんからね。

ナントカ無事に石段を下りきり、御守りを買って、伊勢神宮参りは終了です。いやあ、有意義だった。

内宮がどうのこうの、と他の参拝客が言うてるが、そんなものはない。ないのだよ。(めんどくさくなった)

伊勢神宮外宮を出て、歩いて1分。

次の目的地である、牛丼の名店『豚捨』に到着!

「伊勢に行くなら、伊勢神宮のすぐそばにとても美味しい牛丼出す店があるから、ぜひ食べてきてよ!」
と、部下のシマウマ伍長に、強力に勧められたのだ。

牛丼かあ・・・でも、その前に、伊勢うどん食べる予定やし。
うどん食うてすぐの牛丼は、ちょっと無理かも、と説明したら、シマウマ伍長は怖い顔をして、

伊勢神宮に行って、『豚捨』で牛丼を食べないなんて、人生損するよ?いいの?損しても?掛け捨て保険みたいなものだよ?」
と、よく意味はわからない例えで、強力にゴリ勧めてきたので、わかった食べる、と答えるしかなかったのだ。
掛け捨てはヤダもんね。よくわからんけど。

見れば、『豚捨』店外には先客が8人ほど待っている。
さすがの人気店ですなー。

予約台帳に記名しておいて、しばらく待つ。

・・・30分ほどで、やっと入店。

牛丼(上)と、コロッケひとつを注文。
楽しみに待っていると、結構しばらくして、やっとこ牛丼セットが出てきた。

あまから醤油で牛肉いためてからめて、下にはタマネギ、ご飯は少し。

あ!!これは、さすがお高い(1800円)だけあって、かなり美味しーーい!!
卵も溶いて、落として混ぜて。うむ、うまうま。揚げたてコロッケもウマウマ!ヒヒーン!!

美味しかったのでペロッといただきました。
シマウマ伍長、教えてくれて、ありがとな!

すっかり満足して伊勢市駅に戻り、鳥羽まで電車に乗る。

車窓から見たら、あいにく雲が暗くたちこめ、既に小雨が降っているよな様子だ。

ヤバいなあ、こっから鳥羽港まで歩いて、伊勢湾フェリーに乗る予定が・・・。
船旅はご機嫌な乗りものだが、雨が降ったら、とたんに魅力は半減しちゃう。

青い空の下、青い海をスイスイ進んで、景色を堪能するのがフェリーの醍醐味なのだからね。

フェリーで渡ったあとは、ぐるーっと渥美半島を北上して行くバス旅程。
雨降ってちゃ、なおさらサマにならんもんね。

・・・と、いろいろ考えてたら、鳥羽駅に到着した。

駅を降りてみると、小雨どころか、ちゃんと雨降ってるもよう。

駅構内に引き返し、しばらく様子を伺っていたが、雨雲は伊勢湾から東海地方にかけて、帯状に続くようだ。
フェリーは、諦めるか。

伊勢うどん食うて、豚捨の牛丼も食べ、ついでにお伊勢参りもしたわけだし。
今日はー、この辺にしといたるわ!

予定変更し、15時ごろ、鳥羽駅から伊勢市駅に戻り、近鉄急行で名古屋へ。
昨夜は、山猫少尉としゃべって飲んだくれ、今朝も朝イチで出かけてるので、いい感じで眠気が襲ってくる。
名古屋駅着くまで、寝ちゃおう。

ブウブウ電車で寝てたら、夕方の17時頃に名古屋駅到着。
アクビを噛み殺しながら、名古屋の地下街をのしのし歩く。どこで夕飯食おうかな。

エスカの『山本屋本店』。ここにきーめたっと。
熱い味噌煮込みうどんを注文。

そして、食前に、ハイボール
アテには、ポテサラと、名古屋コーチンのネギマ。
最強の名古屋飲みトリオ、結成や!

ハイボール片手に、ネギマをかじり、ポテサラをつつきながら、ホクホク顔をしていると。

横の席に座った、男女2人連れ。
男が、妙にハイテンションな話し方で、聞いてるコッチが何だか情緒不安定になってくる。
女性は、やがてお手洗いに行き。

残された男と店員さんが注文のやりとりをしてるが、男がアホなので、話がまったく噛み合わない。

「・・・お客さま、ネギマは焼き上がりにお時間かかるので、お飲み物は、先にお持ちしましょうか?」

「時間ですよね!時間はどれくらいかかります?」

「10分程度は」

「えーと、じゃあ、お冷やをお願いしていいですか!」

「は、はい?では、ご注文のビールはネギマと一緒にお持ちするということでよろしいですか?」

「いや、煮込みうどんとお冷やを一緒に持ってきてください」

「えーと、え?では、ビールはもうお出ししてもよろしいということで・・・?」

「うどんって、どれだけ熱いですか?」

「うどん?あー、かなり熱いですね、煮込んでるから」

「うーん、そうかー。じゃあ、ちょっと待ってもらっていいですか。連れに聞いてみます!(キッパリ)」

「???は、はい・・・」

ちゃうねん。まず、ビールはどうすんねん、ビールはよ。
あと、人の話を聞けよ。
ほんで、結局、自分でなんも決められへんのかい!?
と、横で思わずつっこみたくなる、迷走ぶり。

その後も、店員を呼びつけて、お冷やがぬるいだの、ぬるくないだの、わけのわからん事を言ってた。
どこにでも、アホはいるんやなー。


味噌煮込みうどんをハフハフいいながら平らげ、本日の名古屋メシは終了。
おなか、いっぱい!大満足ー。

定宿ルートイン栄で、ゆっくりしましょう。
まだ、18時なので部屋飲みしながら、だらだら過ごすかな。

駅近くのデパ地下内『矢場とん』で、お酒のアテに串カツを買い込み。

夜の名古屋を、お散歩がてら、栄まで歩く。

おー、名古屋のテレビ塔ですなあ。
なんだか、久しぶりだ。

小1時間ほど寄り道しながらウロチョロし、栄駅から少し離れた、ルートイン栄に到着です。

今日はよう食べたが、よう歩いた。

大浴場の風呂入って、ゆっくり休みましょう。

コンビニで買ってきたハイボールで部屋飲み。
矢場とんの串カツ、うまーー。
味噌ソースが味濃くて、なんぼでも飲めるやん。
iPadで、お笑いYouTubeチャンネルを見ながら、ゲハゲハ笑って飲んで。

・・・とかしてたら、華麗なる寝落ち。

翌日。

朝、ルートインホテル名古屋栄で目覚める。
ホテルの朝は、清々しいでんなー。

早速、大浴場で朝風呂。ゆーっくり風呂入って、ホコホコする。あーーいーーー。

身支度を整え、9時前にホテルをチェックアウトして、栄の町を歩き出す。

今日の名古屋市内は、晴れてるなー。いい感じ!
朝食は、地下街の喫茶店こんぱるでモーニング。

エビフリャーサンドと、ホットコーヒーを。

スマホをいじりながら、1人作戦会議。
天気は曇りがちのようだが、雨までは降らなさそうだ。

昨日、断念した伊勢湾フェリーで、鳥羽に渡るか!
名鉄名古屋から、豊橋まで電車に乗って。
豊橋駅で、バス+フェリーの割引チケットが販売してるので、そいつを入手して、やな。

よっしゃ、行こか!!
名鉄に乗って、豊橋へ。
特急の窓際に陣取り、流れていく風景をボケーっと見ながらウォークマンで音楽を聴く。

三河国に入ると、とたんに緑や山ばかりになってゆく。

いーなー、岡崎。
豊橋駅に到着。

11時なので、お昼を食べたいが、まずは渥美半島先端の伊勢湾フェリーへのバスを確保だ。

バスチケット売場の係員に、親切丁寧にバス+フェリーチケットの使い方と、乗り継ぎを教えていただく。

なるほど、わかりましたーー。

「次は、11時35分のバスに乗るといいですよ」
と、言われた。そうなると、昼メシ食うてる時間はなさそうやなあ。どうしよ・・・。

以前、部下のシマウマ伍長に、
豊橋のグルメ、カレーうどんを、ぜひ食べてみてよ。ちょっとよそのカレーうどんとは違くて、美味しいんだから。豊橋行って、カレーうどん食べないヤツとは、ボクは友達になりたくないな!」
と、オススメをされてた。(友達?)

ホントなら、豊橋で昼メシにカレーうどん、といきたいが、時間がおしてるのでやむを得ぬ。
ここは、バスを優先しましょう!

伊良湖岬』行きのバスに乗り込むが、乗客は私1人。さみしい。

途中に、おじいさんやらおばあさん、地元の女子中学生とかが、ぽつり、ぽつりと乗っては降りていく。

豊橋から渥美半島を南下していく道中は、特に見るべきものもなく。たまに、キャベツ畑が見え隠れするくらい。
・・・退屈なので寝とこう。
どんな場所でも、すぐにブヒブヒ寝れるのが、羊好大尉の特技だ。
バスの中だろうが、電車の中だろうが、フェリーの中だろうが、研修会議室の中だろうが、カンケーなーい。

なにしろ、終点まで2時間少しもある、長丁場だからね。
この後は、フェリーも控えてるし。

おやすみなさーい。ブヒー🐷。

バスは、終点、保美に到着した。
ここから、乗り換えバスで、伊良湖岬へ。

半島の先端ゆえ、途中からは海も見えたりして、少しテンションも上がってきました。

あのー、運転手さん、乗客私だけなので不安なんですけど、乗り継ぎのバスは、どこで待ってたらええのでしょう?

「あー、そこの黄色い待合室で待っててください」
と、優しく促され、言う通りに真っ黄色の待合室(ボックス?)で、おとなしくしている。

黄色いなあ。こんな所で待ってて、ちゃんとバスに乗っけてくれるのかしら。

粗大ゴミとして、回収されたりせんやろな。

不安になり、1人でもあるし、ソワソワしながら黄色い待合室で待つこと、15分。

お、伊良湖岬行きバス、きた!乗りまーしゅ。
14時前に、ようやく伊良湖岬に到着。
長いこと、バスに乗ったわー。

バスの停留所から、すぐのところに伊勢湾フェリーの乗船施設がある。
あと20分ほどしたら、鳥羽行きのフェリー出港らしい。

周辺の伊良湖岬を散策してから、1時間半後のフェリーに乗っても良かったが・・・。
早くフェリーに乗りたい気持ちが勝ち、サッサと乗船することにした。

この辺の灯台とか海岸とか、散策路はあるらしいけど、そんなん、海からフェリーで見たらよろしい。

そうしてたら、フェリーが入港してくる。
キター!これこれ!!

今回は、コレに乗りにきたわけよ。

早速、乗り込みましょう。乗客もそんなにはおらんみたいやし、ノビノビできそうですな。
伊勢湾フェリーに、いそいそと、乗船。

座席はスルーして、両舷デッキに出てみる。

うおー、伊良湖岬の景色、キレイ!

コッチには、海上保安庁の巡視船だ!
テンション上がりっぱなしで、スマホ撮影しまくる。

お、そういや、バス+フェリー割引チケットのオマケで、特別室割引券もついてたんを忘れていた。

一般席の場合は、舷側と後方デッキしか移動できないが、特別室だと、上部デッキの前の方にも陣取れるらしい。
もちろん、上部やから見晴らしが全然ちがうわけで。

特別室割引券を受付に出し、特別扱いしてもらうことにした。(200円足すだけだが)

他の乗客は、そんなくだらん事に金なぞ使わないとみえて、特別室客は私だけ。

よーし、特別ロイヤルスイート客(自称)として、上部デッキは独り占めや!

いよいよ出航だ!
錨を上げろ!両舷、後退。
フェリーは、伊良湖港を出て、伊勢湾を航行する。

伊勢湾は、湾内各所に島々が多く点在し、フェリーから海を見ていても飽きない。
後ろ、左右、前方と、島があちこちに見え隠れするやないの。




あーん、撮影が忙しいよ!
伊勢湾フェリー、サイコー!
天気も、まあまあええやん!

ヒャッハー!!
今日は波が高く、フェリーの揺れも比較的激しいらしい。

しかし、毛利水軍の後裔でもある羊好大尉にとって、この程度の波揺れなぞ、屁のカッパ。

揺れろ、もっと揺れろ!
日本海の荒波は、こんなもんやないで!?

とか、いいながら、滑って転んで肉離れとかはやなので、慎重にデッキをウロウロしている。

足元は気をつけないと危ないからね。
伊勢湾を、鳥羽よりに航行中。

もうすぐ、鳥羽港に着く。
航行時間の1時間なんて、あっという間だった。

楽しいフェリー航行も、もう終わりかあ。
次は、逆方向で乗ってみても、いいカモ!!

鳥羽港、到着です。

あー、楽しかった。
とはいえ、名古屋を10時に出て、間もなく15時。
なかなかの時間を要するフェリー旅でした。

あとは、近鉄乗って、帰りましょう。
最後には天候にも恵まれ、よい船旅となりました。

【おしまい】