うどんサイクリング部(尾道編)2019.8


かねてより、行こうと思っていた尾道しまなみ海道にチャレンジ。

有酸素単独旅行だ!

しかし、7時間も8時間も自転車に乗って、四国今治まで行ってられんので、日帰り・短距離・帰りはフェリーに乗って楽に帰るという、ヌルめのサイクリング計画でゆく。

まずは、早起きして、のぞみ1号に乗り、福山で乗り換え、尾道へ。
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駅前の、尾道しまなみレンタサイクルに行って、自転車をお借りする。

保証金込み、2千円ですって!お高いわねえ。

「アンタ、借りるの初めてかい?」

と、ダブダブジーンズに、ポロシャツ、スニーカーを履いて、のんきにニコニコしている私を、上から下までジロジロ見て、受付のジイさんが尋ねてきた。

確かに、他のマジメなサイクラーたちは、流線型のヘルメットと比較的ピッタリしたボディスーツが多い。

肘や膝にパッドを装着しているツワモノもいる。

私は、どこのメジャーリーグでもないチーム名が書かれた、謎のベースボールキャップを被り、
「ハイ!初めてです!」
と、元気よく答えた。

「・・・あ、そう。だったら、これしまなみ海道の全ルート地図な。あと、そこの突き当たりから向島行きの連絡船出てるから。帰りはどうすんの?生口島までやったら、フェリーに乗ったらええ。時間内に尾道に帰ってきいや」

と、飛び立つ前のヒナに全てを伝えようとする親鳥みたいに、ジイさんは丁寧にルート説明からなにから教えてくれたのだった。

ありがとうございます、行ってきます!!

「パンクだけが心配やな・・そん時はマップに連絡先あるから、すぐに電話をしや!」

と、なにやら心配そうな受付のジイさんだった。

さ、行くか!
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向島行きの連絡船を待つ。

右を見ても、左を見ても、本格派サイクラーばかり。

入念にマップに印をつけているヤツ。
港の管理人の人と、何やら親しげに話すヤツ。
ジッ、と一点を見つめて微動だにしないヤツ。

みんな、ストイックにサイクリングに打ち込んでおられるのだ。

やーねー。マジメやねえ。

本格派サイクル野郎の放つ雰囲気に馴染めず、ソワソワしているのだが、一向に連絡船はこない。

尾道向島を、15分おきに往復してるはずなんだが。

おかしいな、と思ってたら、船の待合場所を間違えてた。

40分は無駄にしたなー!
_var_mobile_Media_DCIM_103APPLE_IMG_3156.HEIC向島行きの連絡船、こっちでした(↓)

これこれ!生活感もあふれる、渡し船の方ですよ。

連絡船には、大学サイクリング部とか、一匹狼サイクラーとかもいるが、ママチャリ系ふんわり女子サイクラーとか、親子連れサイクラーとか、様々いてとても居心地よい。

ダブダブ系デブサイクラーは、やはり私だけだったが。

あ、もう向島着いた。
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向島から、いよいよしまなみ海道サイクリングコースはスタートする。

大学サイクリング部は、道路で隊列を組み、「先頭いけるか!」「行けます!」などとかけ声をあげ、発車してった。

その後を、一匹狼サイクラーが、黙々と漕ぐ。

本格派の彼らとは、なるべーく離れたい、ダブデブサイクラー(私のこと)は、用もないのに橋の上で写真撮ったり、口笛を吹いたりして時間を稼ぎ。

連中が見えなくなったかならんかで、ようやく発車したのでした。

さ、いこか!マイペースでな!
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向島の海沿いを、スイスイっと走り抜ける。

デコボコなし、車もほとんど通らず、海沿いの平地を気持ちよく走ってると、テンション上がってくるう!
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ゴーッゴーッ自転車、ゴーゴゴーッ♪

とか歌いながら、クロスバイク『三代目タクちゃん』号(勝手に命名)をかっ飛ばしていると、はるか前を走っているはずの一匹狼が、自転車停めて、なにやら確認している。

困るなあ。

彼は、私の前を常に走り、「道間違ってないよね」の確認をするために役に立ってもらわにゃ。

私が抜かしてしまったら、道を間違えてしまうかもしれんやない。

と、ゆーわけで、私も用もないのに、海沿いの道を写真撮ったり、口笛を吹いたりしながら、停車。

一匹狼が再び走り出したのを確認し、私も走りだすのでした。

ゴーッゴーッ自転車ゴーッゴゴーッ♪

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向島から、因島に渡るためには、この因島大橋を使う。

しかし、これがバカみたいにデカいので、上の道に上がるまでが大変なのだ!

そんなん、レンタサイクルのジイさん、教えてくんなかったやない!

しかし、もはやここまで来たら、坂を登るしかない。

ヒーヒー言いながら、えんえん上り坂を漕ぐ。

あーー、ダブダブのジーンズが邪魔やわ!

酸欠になりそうなくらい、漕ぎに漕ぎ、ようやく因島大橋自転車道にたどり着く。

ゲハー!しんどい!もういや!!

・・・しかし、よく考えてみたら、この先、もう一ヶ所島を渡らないといかんやん。

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因島も、海沿いの道をひた走る。

風も涼しく、きもちいーー!

ここまで来てようやく理解したのだが、サイクリングロードには、道のすべてに青のラインが走っているので、迷いようがないのでした。

前を行ってるはずのサイクリング部とは、頻繁に抜いたり抜かれたりする。

連中は、今治まで行くので、きっちりとペースを守り、給水も休憩も計画的にしてるらしい。

無計画に、ヒャッハー!と叫びながら漕いでる私とは、目指すところがちゃうのだ。

おや、なんかお祭りしてますねえ。(とか言って、すぐ停まる)

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しかし、えんえん自転車こいでると、飽きてもくるな。
美しい瀬戸内の海と島々も、もうお腹いっぱい。
ケツもそろそろ痛くなってきた。

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のんきに自転車漕いでたら、最後の難関、登場!!
さっきと同じく、生口橋を渡るには、またまた坂を上って、橋の上に上がらんとあかん。
なんでや!しんどい!
何とか、楽に渡る方法はないか、と自転車を停めて、ネットで調べてみたが、そんなもんは無かった。

ぐは、また上り坂漕ぎですかあ?

半泣きで、自転車に乗って漕ぎだすと、「カンカンカンカン!」と前輪で異音がする。

なんだ?

調べてみたら、前輪カバーの支柱のネジがぶっ飛んで、支柱が車輪スポークに干渉していた。

ええい、うっとおしい!

支柱をぐにっ、と曲げてやったら、静かになった。

さあっ、ラストの上り。

張り切っていくでー!

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ゔーっ、ゔーっ、ゔーっ!

と、古代ガレー船の奴隷漕ぎ手のようなうなり声をあげながら、蛇行運転で坂をゆっくり上る。

我ながら、なんでこんなことしてんのやろ?

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上りきったった!
ひー、ひー!しんど!

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足腰の全てのエネルギーを使い切ったので、橋の上でもまったくスピード出ない。

ゆるゆる、と橋を渡る。

水分もそろそろ補給しやんとな。

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愛機『三代目タクちゃん』号。

レンタルしてされて、の関係だったが、すでに我々は運命共同体

人馬一体となり、生口島のゴールを目指そう!

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生口島海沿いの道を、自転車でタラタラ進んでいると。

ピキッ!と内腿に鈍痛が走る。

ケツが痛かったので、色々変な姿勢をしてたからか?

ヤバい、どんどん痛なってきたあ。

しかし、道沿いは畑とコンクリしかないので、休む場がない。日陰もあらへん。
なので、痛かろうが何だろうが、前へ進むしか選択肢がない。

幸い、えんえんと続く海岸線なので坂道はないのだが。

痛いよー、しんどいよ。
そのうち、膝もシクシク痛みが出てきたような。

信号待ちで、身体をだましだまし、痛みをコントロールしながら、タラタラ進んでいたら、やっと一軒の酒屋さんが見えた。

自販機でアクエリアスをガブ飲みし、日陰の石段に座り込む。

あかんなー、ダメージコントロールできてなかったな。
しんどなくても、定期的に休憩いれないとあかん。

ふーー。

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そうしてると、ゴールの瀬戸田に到着ーー!

疲れたー。体力的にもちょうど限界。

尾道に帰るにはフェリーと決めてたが、次の出航まで2時間あるので、平山郁夫美術館に入ってみる。

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美術館をゆっくり巡る。

平山郁夫先生も、原爆の被害に遭われたのだとか。
そうか、生口島の方だものな。

この世界の片隅に』にダブって、またしても心が揺れる。

レモンスカッシュでも飲みましょう。

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平山郁夫美術館を出て、瀬戸田港へ。

自転車ごと、フェリーに乗って尾道に帰るのだ。

フェリーは、大好きです。

大人気なく、船の先頭に陣取り、潮風を全身に浴びながら、航海の始終を楽しむ。

すぐ横に警笛が鳴って、たまに耳キーンなってたが。

ゴーゴー!トリットーン♪

_var_mobile_Media_DCIM_103APPLE_IMG_3198.JPG尾道に戻ってきた。

朝からなんも食ってないので、ハラヘッタ。

前に中川家たちがロケで美味しそうに食べてた、『喰海』の尾道ラーメンをいただく!

楽しみにしてたんよね、これを。

スープが魚介も合わせてて、美味い!
背脂のコクもよし。

ベロリン、いただきました。