うどんサイクリング部(瀬戸大橋記念公園編)2019.2


2月某日。

お天気もいいし、月曜日にお休みもらったので、1泊2日のうどん県旅行に行くことにした。
恒例の、うどんサイクリング部活動だ。

うどん県公式のうどんサイクリングマップとしばらくにらめっこし、丸亀駅からスタートの、坂出市にある『瀬戸大橋記念公園』まで行く、規定のサイクリングルートに決定。
リュックに、着替えとタオル、iPadだけ詰め込み、朝も早よから家を出る。

まずは、新大阪駅構内で、わなかのタコ焼き食うのが、我が部活の出発の儀式。

8個入りタコ焼きを、ハフハフいいながら食う。
熱い!でも美味い!!(ホッコリ)

ホコホコしながら、新大阪から新幹線に乗り、岡山へ。
新幹線車内で、公式サイクリングマップを見ながら、綿密にルートの確認だ。
なるべく坂のない楽な道で、道中の景色が良く、なおかつうどんの名店が近くにあるルートを探して、探して、と。

到着した岡山駅ホームから、上りのホームに移動し、立ち食いぶっかけうどんふるいち』へ。
ふるいち』でうどんをいただくのも、我が伝統あるうどんサイクリング部の出発の儀式。

少し甘いぶっかけ出汁を味わいながら、とぅるとぅる、とモーニングうどんを喰らう。美味しい!
うどんサイクリング部活の醍醐味やなー。(ホッコリ)

ホコホコしながら岡山から在来線に乗り換えて、四国は丸亀駅へ。

丸亀駅前で、レンタサイクルを200円で借りる。
電動サポ付きではなく、中古の人力ママチャリだ。
そのぶん、タイヤの空気だけはパンパンに入れてくれてる。心強い!大きめの羊が乗っても、ダイジョブ!

張り切って、自転車に乗る。
目的地は、『瀬戸大橋記念公園』。
丸亀駅を海沿いに東に進み、宇多津経由で、およそ2時間半の行程。(公式マップによる)

途中に点在する各美術館、記念館、瀬戸内タワーなどには、一切寄る予定はナッシング。

ストイックなまでに、サイクリング(&うどん)に特化した道のりだ。マジメな部活なのだ。

丸亀港の、金比羅船前から、いよいよスタート!

自転車は、早速重さに耐えかねて、ギシギシと軋んでおります。大きめの羊でゴメンね。
大事に乗るとしよう。

丸亀港の海沿いを、スィーっとサイクルす。
海風が気持ちよかねー。

河口を左手に、土器川を渡る。
急な段差も坂もないので、走りやすいし、海岸沿いに広がる海の景色、キレイ!!

しばらく国道沿いに、ひたすら真っ直ぐ走行してく。
会社とか工場の単調な景色が続くので、黙々とペダルを漕ぐ。サイクリングには、こういう場面はあるもの。

延々と、真っ直ぐな国道沿いを進む。
幸い、歩道は広く、自転車走行も可なので、ストレスフリー。
長く続く単調な景色には、飽き飽きしてくるが。


やがて、海沿いのあちこちに臨海工業地帯とか、海浜公園が現れる。
この辺りから、遠くに見えてた瀬戸大橋からの巨大な橋梁が、近くなってくる。

いよいよ、瀬戸大橋近くまで来た。宇多津市内には、もう来てんのかな?

坂道を避けて、狭くてごちゃごちゃしてる港町の住宅街を抜けたら、巨大な橋桁が目前に。

で、でっかーー・・・。なにコレ?

しばらく自転車を降りて、唖然として、巨大構造物を仰ぎ見る。

これが延々と、瀬戸内海をまたいで、岡山まで続くんかよ?スゲーもん作ったんやなあ・・・。
と、感心するやら呆れるやら。

この後は、頭上に続く、巨大橋桁の下道を、えんえんと北上して走行するわけだな。
気を取り直して、自転車に乗り、巨大橋桁を並走する。

・・・意外と、こっからは、海沿いの景色とかは見えないものだね。
とんでもなく広大な川崎重工の工場だの、産廃の山だの、ステキ造船所の横を走ってゆく。
敷地の塀が、海への景色を遮ってんねんなー。

造船所の景色とかは、近くで見れてワクワクしてるんやけど。

それにしても、進めど、漕げど、道に終わりなき。
えんえんと橋桁と併走北上して半時間ほど。

ようやくのようやく、瀬戸大橋記念公園に到着です!
ヤッター!!

丸亀から、ほぼノンストップで漕いでたので、太ももパンパンになっとる。ケツも痛い。
一刻も早く休みたいが、ここらには自動車の駐車場はたくさんあるけど、公園が広すぎるので、あるはずの駐輪場が、どこにも見当たらぬ。


ようやく、入口近くの人気のないベンチを見つけて、ひと休み。
その横に愛機『3代目タクちゃん号』(勝手に命名)を停める。

あー、疲れたあーー。
公園の自販機でジュースを買ってきて、グビグビ飲む。

よく見れば、向こうのベンチでも、本格派のサイクリング野郎が愛機を停め、しばしの休息をとっていた。

流線形のヘルメットを傍らに置き、身体にピッタリとしたサイクルスーツを身にまとい、水筒片手に水分補給をしてるよう。サマになっとんねー。

ジャンパーとブカブカジーンズの、野暮ったい野良羊サイクラーとは、えらい違いだ。

さて、充分に休めたし、そろそろ行こかな。
うどんサイクリング部活なので、サイクリングだけしたって意味がない。
近くの、美味しい讃岐うどん屋の名店を目指して、羊サイクラーはゆくよ。
さよなら、マジメサイクラーのひと。

せっかく瀬戸大橋記念公園に来たけど、公園散策、記念館、タワー、近くにある東山魁夷美術館などには、目もくれず。
さあ、行くで!こっからが本番や!

宇多津市内のうどんの名店『おか泉』を目指して、来た道戻って、走り出す。

いつものうどんの精霊が、頭の上をクルクル回って応援してくれている。

う、ど、ん!

う、ど、ん!!

目を血走らせて、ひたむきに漕ぐ。
弱虫ペダル』のオタク気質の主人公くんのように。

うどんの精霊に導かれ、ついに宇多津市内の住宅街を抜けて、3時過ぎ、『おか泉』に到着。

やったよ、巻島先輩!
僕は、あのおか泉に到着できたんです!

ん・・・?

うどんの名店『おか泉』。
15時過ぎにも関わらず、鬼行列。

はあ!?もう、15時やでえ?
何でこんなに混んでんの?

愕然とする、羊好大尉。

うどんの悪魔の囁きに導かれ、取り憑かれたかのように自転車漕いでたもんだから、もはや膝はガクガクで、踏ん張る気力も体力もなき。

駐車場いっぱいにあふれてる、待ち行列の最後尾に並ぶ根性は、カケラも残ってなかった。

・・・帰ろ、カーエロ🐸。

たかが、うどん食うために、なんで15時からこんな並ばなあかんねん、とケロケロ言いながら諦める。
香川県にゃ、うどん屋なんて星の数ほどあんねん。
どんよりした目で、自転車を漕ぎだす。

はらぺこなお腹を抱えて、丸亀駅まえに戻ってきますた。

何だかんだで3時間ほど、共に闘った愛機『3代目タクちゃん』号(勝手に命名)との別れを惜しみながら、レンタサイクル置き場に返還。

大きめの羊を乗せて、パンクもせやんとよう頑張ってくれたな。ありがとな( ;  ; )

丸亀駅からは電車に乗って、今晩の宿地、高松へ向かう。
ハラヘッタし疲れてもいたので、車内で爆睡。

ブウブウと寝てたら、いつの間にやら高松駅に着いてた。
お、降りまーしゅ。

駅前の喫茶店に入り、あったかいミルクティーをちびちび飲む。

スマホ充電しながら、今日の夕飯どこにするかを検索。
定宿の、ドーミーイン高松に近いとこがいいねんけど・・・。

夕飯は、商店街内のいつもの店で、肉ぶっかけうどん、温。とり天も頼もう。ハイボールもね。

ハイボールを、とり天をつまみに、一杯やる。
くはーーー!ハイボールがしみるなー!
カリカリのとり天もウマウマ!

ぶっかけうどん温は、普通。
温にすると、ぶっかけのパンチがなくなる気がする。
とり天が、バツグンに美味いんで、良かったんやけど。
この店、天ぷらが美味いから、いつも寄るんやけど、あまりうどんで当たり引いてない。
『おか泉』、行きたかったなー。残念。

高松市内のホテル、ドーミーイン高松に投宿し、大浴場で汗を流し、ホコホコする。

21時前、ふと思い立って、焼き鳥屋『大吉』南新町店に一杯だけ飲みに行くことにした。

ここのマスターは、実に客あしらいが良く、1人でフラッと飲みに行っても、適当に放っておいてくれるし、かと言ってタイミングよくオーダーも聞いてくれるし、居心地良いのだった。

今日も、ハイボール片手に、焼き鳥をつまみ、モンゴル帝国の概要史本を読む。
小1時間ほど、焼き鳥飲みして、ほんわか読書。
旅先での夜飲みは、良き。

そろそろお酒も回ってきたし、サイクリングで心地よく疲れてるし。
ホテル帰って、大浴場のお風呂入って、寝ましょ。

翌日。

サイクリングで程よく疲れてたのか、よく寝れた。
寝過ぎか。もう、10時前やん。

慌ててホテルをチェックアウトし、『麺処綿屋』南新町店で、うどんモーニング。

昨日通りかかった丸亀の麺処綿屋本店は、日曜定休日で、閉まってた。
『おか泉』の件といい、ちゃんと調べて出かけないといかんよね。

前から楽しみにしてた、綿屋のうどん。
どんなんかなー。

ネット情報によれば、うどん(大)は、量がとんでもないので、よほどの強者でなきゃ、やめといた方がいいらしい。

どうしよっかな。強者ではある・・・んだよな。

よし、決まった。スペシャル肉ぶっかけ(温)!お願いします!
・・・あ、小でお願いします。(ひよりん)

出てきた小うどんは、デカかった。器がそもそも大きい。
これが(小)なら、(大)はどんなんやねん。

器には、豚肉、牛肉、ワカメ、ネギと玉子などであふれんばかりに。

うわー・・・朝からこんな食えるのかあ?

具沢山過ぎやろ、と思ってうどんを探ってみたら、美しいうどんも、たーーっぷり入っており。

・・・これ、繰り返すけど、ホンマに小なの?

気合いを入れて、うどんに向き合う。
いただきまっす!

ずずず・・・パクパク。

ズズズ・・・ガリガリ

・・・全然なくならん。( ;  ; )

アホみたいな大量のワカメと、永遠に無くならんくらいのうどんだけで、もはやお腹いっぱいになってきた。
ヒジョーにヤバい。

うどんと別に、おいなりさんと、ちくわ天も頼んでんねんけど。

ええい、負けるもんかよ!食いきってみせる!!

ズズズ・・・。
(なくならねー)

やっとの思いで食べ終わり、店を出た。
美味しかったけど、量が多い!多すぎ!
もう、当分うどんなんて見たくない。

うどんがほんのりキライになって、うどん県を出て行く、羊好大尉なのでありました。

【おしまい】