新日本海フェリーで海を渡ろう!(フェリー・小樽余市篇)2018.7

7月某日。

夏季休暇を利用して、小樽、札幌へフェリーで出かけることにした。
初日は、舞鶴港から、フェリーに乗り込み日本海へ。
翌日夜に、小樽港から北海道に上陸となる予定。
今回は、いつもの友人ひうらー伍長と、2人旅行だ。

神戸三ノ宮から、舞鶴港フェリーターミナルまでの直行バスが出てるので、仕事帰りに、直で三ノ宮バスターミナルへ行く。

当然、出発の当日は、まったく仕事は手につかず。
ひたすら、ワクワク、ソワソワしていたが、あんまりにも露骨にソワソワしすぎてたのか、
「・・・あー、うっとおしい。もうええから、とっとと行ってこい!邪魔!」
と、ボスに言われ、職場からスヌーピーみたいに放り出された。

ありがとう、ボス!行ってきます!!
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ボスのおかげで、少し早めに職場を出る。
ひうらー伍長とは、大阪の北新地駅で合流予定だ。

北新地駅の改札口で、ボケーっとひうらー伍長を待ってたら、老人の旅集団にとっ捕まり、記念写真の撮影を頼まれる。
ええけど、どこで写真とんねん。こんな地下の雑踏で。
もー、めんどっちぃなー。
ハイ、チーズーー(パシャリ)!

めちゃくちゃテンションのお高い老人の方々は、撮影した画像に深く満足し、お礼もそこそこに嵐のように去って行った。

あー、お気をつけてー。(なんなん?)

そうこうしてると、ひうらー伍長が合流。
では、いざ行きましょう、北の大地、北海道へ!
フェリーに乗って!!

まずは三ノ宮で、腹ごしらえとガソリン補給といきましょう。
空きっ腹をかかえ、三ノ宮地下街の焼き鳥屋に飛び込んでみた。

心なしか薄暗い焼き鳥屋。
旅行の出発を祝すには、なかなか良い雰囲気カモ。

さっそくビールやらで乾杯し、グピクピ飲みながら、鳥料理をつまむ。
_var_mobile_Media_DCIM_102APPLE_IMG_2226.JPG・・・鳥は美味いけど、ひと皿の量がちよっと少ないような・・・。
焼き鳥も非常にちっさい。
唐揚げもグリコみたいに小ちゃい。小鳥専門店なんか?
そのくせに、値段はお高め。
けしからん!💢

小鳥の焼き鳥屋は、早々に退散。
河岸を変え、『餃子の王将』で皿うどん食う。
さすが安定安心の王将。美味い!安い!量も多い!

王将三ノ宮店で、ガソリン補給と腹ごしらえも終え、舞鶴港への直行バスに乗り込む。

酔いと仕事疲れが、程よーく眠気を誘う。(疲れるほど仕事してないが。)
ぐーぐー寝てたら、いつの間にか2時間経ち、バスは舞鶴市内を走ってた。
もう間もなく、新日本海フェリーの港に到着だ!!
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22時過ぎ、舞鶴のフェリーターミナルに到着。

埠頭には、大きなフェリーが横づけしている。
今回乗船する新日本海フェリー、『はまなす』だ。
深夜12時出港です。
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乗船手続きを終え、待合所でひうらー伍長と雑談をして時間をつぶし。
いよいよ、11時に乗船する。
いつもながら、テンション上がるなあ!

寝台に荷物を置いて、船内を見学しましょう。

ああ、この雰囲気!
何度来ても、フェリーはエエなあーー。
_var_mobile_Media_DCIM_102APPLE_IMG_2245.HEIC深夜0時頃、静々と舞鶴湾から出航する、新日本海フェリーはまなす』号。

深夜に出航し、舞鶴湾内航行していく、この時間がステキなんですよね。

ひうらー伍長と、後方デッキで潮風にあたりながら、出航夜景を楽しむ。

海の向こうに遠ざかって行く、舞鶴の街の光。
舞鶴湾内各地の町の明かりが、灯台の点灯が、近づいたり、遠ざかったり。

フェリー甲板からの夜景を楽しみながら、ひうらー伍長と、長澤まさみの素晴らしさについて語り合いつつ、夜は更けていく。

🛳 ・・・🛳・・・🛳・・・🛳・・・🛳・・・🛳・・・🛳・・・

翌日。

フェリーの夜は寝苦しい。
ツーリスト寝台は狭いし、クーラーの効きももうひとつやし、なにより、フェリーのエンジン音と振動が、安眠を妨げる。

寝れるまで酒飲んで酔っ払って、うとうとしたかと思えば,もう朝になってる。

眠気と怠さを感じながら、船内レストランで和食モーニングをいただく。
_var_mobile_Media_DCIM_102APPLE_IMG_2246.HEICふあー・・・アクビが止まらんな。だるー。
ダラダラメシ食うたあとは、大浴場で朝風呂といきますか。

夏の日本海を、スイスイ進む、『はまなす』号。
佐渡沖は、どんより曇りがち。
_var_mobile_Media_DCIM_102APPLE_IMG_2247.HEIC曇ってる海を見てても、なんもおもんないので、船内に引っ込み。
プロムナードで、飲みなおしますか。

ビールを飲みながら、ひうらー伍長とiPadで『モノポリー』をしてると、何やら周囲が物々しい。
カフェテラスで、船内イベントのビンゴ大会をやるそうだ。
おー、オモロそうですやん!
早速、参加することにした。

1等賞品は、船内物販、レストラン等で使える「千円商品券」だ。
狙うは、コイツや!こい!15番こい!!

しかし、1等賞は、大阪から乗船のご老人の手に落ちた。

でも、まだ2等の500円券がある。

そう思って、目をランランと輝かせてたら、なんとBINGO!15番キターーー!!


意気揚々と手を上げ、鼻の穴をパンパンに膨らませて商品を受け取ろうとしてたら。
向かいにいたおばあちゃんも、なんと同時にビンゴ。

なんとまー!?
しかし、ここは2等500円券は、騎士道の精神で、人生の先輩にお譲りします。
わたし、ソフトクリーム無料券でいいですよ。
どーぞ、お先に。

そうしたら、おばあちゃんはせっかく譲った(つもり)の500円券ではなく、別の景品のお菓子セットを選んで帰っていった。

・・・あ、あれ?私の騎士道精神は・・・。

だったら、やはり500円券の方が・・・。
いや、いいです。ソフトクリーム券で。もういいです。

その後、ひうらー伍長もビンゴして、ソフトクリーム無料券ゲット。
2人で、黙々とソフトクリームをペロペロなめていました。
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お昼前に船内大浴場に入り、すっきり爽やか!

ランチは、船内レストランで、三元豚のカツカレーをいただく。
_var_mobile_Media_DCIM_102APPLE_IMG_2258.JPG前もそうやったんだが、レジの清算に時間がやたらとかかるので、熱々のカレーがどんどん冷めるねん。

でもまあ、ぬるいけど美味かった。

アツアツやったら、もっともっと、美味しいはず。
船員の『レジ力向上』が、今後の課題かも。

昼過ぎ。おそらく山形沖。
心なしか、海のお天気も良くなってるような。
_var_mobile_Media_DCIM_102APPLE_IMG_2251.HEICお腹いっぱいだし、優雅に、船上昼寝といきましょうか。

寝台でゴロ寝する。
波に揺られてウトウト、小1時間ほど昼寝。
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起きてから、リボンナポリンサワーをチビチビやる。
アテはポークサラミ。
読書しながら、過ごす。
ケータイもつながらん沖合いでは、寝るか飲むか本読むか、おしゃべりするかしかないからね。
優雅ですわー。

ひうらー伍長は、昼寝したまま起き出してこないよう。
その後、私も2度目のお昼寝。

こんな気怠い感じのフェリーな午後は、ゆーっくりと過ぎてく。
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夜。夕飯は、船内レストランで『ホエーブタ』のジンギスカンセット。
食っちゃ寝、飲んじゃ寝の、フェリーのシメめし。
味が濃くてうめー!

隣のテーブルに座っていた老夫婦は、ラーメン食うて、しかもカレーライスも食べていた。
さ、さすが老道民の食欲は凄いものやな。

フェリーでは日がな1日、食っちゃあ寝て、飲んでは寝てたので、そんな食欲はない。
ジンギスカン風小鍋をサラサラと流し込み、お味噌汁をちゅちゅっと啜って、かるくよそったご飯を食べ、夕飯終了。
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船外に目をやれば、渡島半島沖を航行中のもよう。
あと少しで、小樽港上陸だ。

夜8時半、小樽港に接岸。

いつも通り、いい船旅だったー。
優雅なフェリー旅に心から満足。1日中、酒飲んでメシ食って、昼寝してたら、北海道着くんだもんなー。

どうよ、北海道にフェリーで上陸した感想は?
と、ひうらー伍長を振り返ったら、両目をウルウルさせて、鼻をすすっている。

なに?夕方ごろから鼻水が止まらん?
ティッシュで鼻をかみなさい、ティッシュで。
旅先で風邪引いたんちゃうやろなあ。薬飲んどけよ。

翌日。

小樽オーセントホテルで一泊し、翌朝。
今日は小樽・札幌は天気良好。

小樽周辺と札幌市内を観光しながら、美味しいもんもいただきたいところです。

まずは、ホテル朝食バイキングで腹ごしらえ。
_var_mobile_Media_DCIM_102APPLE_IMG_2260.HEIC焼きたてのパンに肉厚のハムを乗っけて、バターつけて、ハムハム食う。
今日も、私の胃腸は、快調そのもの。
パンもスープもサラダも、ペロリといただき、優雅にコーヒーを飲む。

ひうらー伍長は、相変わらず鼻水とまらん、とかうるっさいので、朝から最寄りの薬局に行かせる。

今日は、午前中、定番の小樽運河等、小樽観光ポイント巡りをして、お昼前には電車に乗り、余市のニッカウイスキー工場に遊びに行く予定。

JR小樽駅で.荷物をロッカーに放り込んだあと、運行ダイヤを見てたら、JR北海道、土砂災害による緊急間引き運転発動中です。

おいおい、ちよっと待ってえな!?
小樽観光のあと、電車で余市へ行く予定を組んでまんねんで?こらあかん。

電車は諦めて、高速バスに切り替えて・・。
変更後スケジュールをその場で素早く計算したら、1時間半後には小樽を出て、余市方面への高速バスに乗る必要があるようだ。

ひうらー伍長と相談し、早めに小樽観光を済ませる事にした。
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ホテルから歩いて15分。
これが有名な観光スポット・小樽の運河です。
サッサと小走り気味に歩きながら、説明したが、
ひうらー伍長、ふうん、と生返事。
あまり、興味は無い感じ。聞いてんのかな?
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・・・あー、これが運河沿いにある、かの有名なジェルジンスキー・トラクター工場です!!
独ソ戦、東部戦線の天王山、『スターリングラードの戦い』で、ドイツ軍とソ連軍が激闘を繰り広げた場所で、有名ですよね!
と、適当なことを言う。


ひうらー伍長は、おおっ!と感嘆の声を上げていた。
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アホなこと言うてるうち、やがて小樽運河沿いを通り過ぎ、日本郵船の昔の栄華を振り返るレトロ建物の横を通り過ぎる。

日本郵船の建物窓で、スズメがチチチ、と鳴いている。
_var_mobile_Media_DCIM_102APPLE_IMG_2274.HEICずーっと、鳴いてる小樽スズメ。
こころ、洗われる鳴き声かな。

日本郵船跡地を後にして、しばらくし、急にズンズン早足で歩き出す、ひうらー伍長。
なにやら、確信を持って、迷うことなく進んでおられる。

あのう、ひうらーさん、我々は何処に向かってんでしょうか?

『小樽総合博物館』に決まってるやろ」

そうごうはくぶつかん?聞いたこともないけど・・・小樽市内にそんなもん、あったんかな?

それよか、小樽滞在のタイムリミットはもう1時間しかないのに、バス停からどんどん離れて大丈夫かなあ・・・?

・・・はくぶつかんとやらは、まだ着きませんか?

「もうすぐ、そこ!たぶん!」

タブン・・・、あ、着いた。

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小樽総合博物館。

かつて北海道を走り回っていた鉄道車両が、館内の広大な敷地に、たーーっくさん展示している。
これはもう、鉄道博物館やん。
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右を見ても列車。左を見ても列車。
進んでも列車、戻っても列車。ははーん、鉄オタのひうらー伍長が食いつくはずですなー。

ホントに広いので、ちょっと、今回では全部は見きれないのかな。
もう余市行きの高速バスの出発まで、時間ないのよ。
ダイジョウブですかね?

なに?そんなのカンケーねー?
ニッカウイスキー工場なんて、クマに食わせちまえ?

そんなに鉄道見たけりゃ、京都梅小路鉄道博物館行けよ!
わざわざ小樽きて行くとこか!!

グズグズ言うひうらー伍長を無理やり引っ張り出し、小樽総合博物館を飛び出し、早足で小樽駅前に戻る。

信号機とかは、関西人らしくガン無視をし、地元道民の白眼視を受けながら、急ぎに急いで高速歩行。
間一髪、ギリギリバスの時間に間に合った。

あー、タイヘンやった。

ひうらー伍長は、「いや、もっと見るべき列車があった。まだ撮影できてないのも多い。ブツブツ」
と、不満そうにしつこくブツクサ言ってた。

・・・鉄オタは爆発して逝っちゃえ。

小樽駅前バスターミナルから、高速バスに乗り込み、『ニッカウイスキー余市蒸溜所』へ向かう。

羊蹄街道を突っ走る高速バスの中で、
「フゴッペ!」
と、ひうらー伍長が突然に叫んだ。

・・・古き鉄道に想いを寄せすぎ、とうとう気が変になったのかな?あるいは、悪い霊でも取り憑いた?

哀しくも優しい顔で、ひうらー伍長を黙って見ていると、
「ん?窓の外に、看板で『フゴッペ洞窟』って書いてあったからさ」

あ、そーなん。
アイヌの悪霊がとりついたのかと思いました。

フゴッペ!と言うてキャッキャ言うてたら、余市に到着です。

余市駅前から歩いて3分。
やって来ました、『ニッカウヰスキー余市蒸溜所』。

さっきの『小樽総合博物館』に続く、本日2つ目の観光地でーす。

マッサンとリタの思いを感じて、ウイスキーに酔いしれましょう。
かっこいい制服の窓口嬢に案内パンフレットをもらい、入場です!
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白詰草咲く、芝生と倉庫。
美しいねえ。大好きな場所です。
たくさん、写真撮っときましょうね。

後ろで、ひうらー伍長が「媚びろ!もっと媚びろ!」とかうるさい。
大地の儚い美を理解せぬ、鉄道人類め。
ホロケウカムイの怒りを喰らうとよい。
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ウイスキー博物館で、製造過程の展示を見て歩く。

スコットランドウイスキー作りを勉強して、似たような地理的条件の北海道余市に、工場を建設するわけなのね。

屋内の有料試飲バーを見て、ひうらー伍長は、
「あれ、有料なん?なーんや、カネ取るんかい!無料試飲のとこ、早よ行こう。無料、無料」
とか、うるさい。
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んで、無料の試飲する。

シングルモルト、スーパーニッカ、アップルワイン。

匂いも味もステキやね。

ロックにしていただく。
氷を、カラン、と鳴らしながら。

味は、スーパーニッカがよいかな。
と、しみじみ味わっていたら、

「アップルワイン、うま!アップル、アップル!」
と、無料試飲ということでテンションが上がってるひうらー伍長が、Mac信者みたいなことを言う。

うるさいから、向こうで再インストールしてろよ。

ウヰスキー工場施設をひと通り見終わり、余市駅に戻る。
札幌行きのバスは半時間後。

ヒマやなー。

北海道的なこの間が、慣れるまで大変だ。
関西みたいに、ツメツメで動かんでも、ゆっくりすりゃいいのにね。

でも、ど田舎町の余市周辺には、おそろしいほど、何もない。

駅前や駅中にあるのは、鄙びた物販コーナーと、ごく小規模のスキージャンプ記念展示場のみ。

10分で、すべてを見回ってしまう。

じ、時間が潰せん・・・。
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仕方なく、駅前をぶらっとしてみた。
おや、ウヰスキーを浴びて飲むクマ。
そして、噴水。

・・・小樽行き高速バスはまだ来ない。
JRは、そもそも2時間後にしか次の電車は来ない。

余市には、駅周辺になにもないので、ウヰスキー噴水クマでも見てるしかない。
せっかくの昼飯どきなのに、ランチ食う店とてみえない。
ハラヘッタ!

・・・バス、まだ来ず。当分、来ないらしい。

あーあ、北海道旅行らしいなー(笑)

【つづく】