福岡太宰府巡礼旅2021.10月


2021年10月某日。
友人ひうらーと2人で、1泊2日で福岡、太宰府へ旅行する。

少し早めに新大阪駅に着いて、駅構内タリーズコーヒーでモーニング。
優雅にコーヒーの香りを愉しみながら、スマホで今回の旅程を再確認する。

優秀なトラベル・プランナーは、常に情報収集を怠らないものだ。
それが、旅行当日の朝だったとしても、だ。

・・・ん?ランチで行くはずの『ひとくち餃子🥟』の店が、いつの間にか休業→閉店してまんがな!?

あっぶなー。
ただでさえ、『現地決定』・『無計画』・『無目的』、『行き当たりばったり』だのと、ひうらーと旅行するたびに罵られてるのに、現地で、
「あれえ?知らん間に店シマテタヨー」などと言ったら、今度こそ首絞められて殺されるところだった。
優雅にコーヒー飲んどる場合やなかったぜ。

慌てて、博多のひとくち餃子の良き店を検索しまくり、ようやく代替え店を発見。
他にも行く予定の場所やら、店の再チェックも、スマホでしっかり済ませて、と。

すっかり冷めきったコーヒーを喉に流し込んでたら、友人ひうらーが新大阪駅に到着した、とのメッセージが。
さて、ほな行きましょか!いざ、福岡へ!!

9時、友人ひうらーと合流。
新大阪駅から、新幹線に乗り、博多駅へ。
2時間半後の11時半に、博多駅到着予定だ。

新幹線の車内で、仕事のグチの話やら、なにやらカニやら、2時間半えんえんおしゃべり。

昨夜も、後輩とお好み焼き飲みして3時間くらいおしゃべりしてもいるので、しゃべりすぎてアゴが痛くなってきた。

お昼前に、博多駅到着ー。久しぶりやなー!博多駅
まずは、なによりお昼ごはん!!

探しておいたひとくち餃子🥟の店『ヤオマン』へ、スマホ持ってウロウロ探して歩いて行く。
お昼前の時間帯なので、まだそこまで混んでもなく。

よーし、博多到着記念に、パーっと食いましょか!飲みまひょかあ!
えーーっと、焼き餃子14個と、水餃子を4個、あと炊き餃子を2人前。もちろん、ハイボールもな!!


ほいで頼んだ餃子、全部美味い!!!
昼から外飲みも、久しぶりやのーー!

炊き餃子の鶏がらスープが、恐ろしいくらい美味い!
博多メシ、サイコーー!やったーー!!

博多らしい昼メシに、羊好大尉もひうらーも大満足。
1杯ひっかけてるので、多少ご機嫌になりつつ、よくわからん地下鉄乗って、地上に出、博多港目指して、ひうらーと、てふてふ歩く。

旅先で、美味いメシを食い、美味い酒を飲み、お天気はよろしく、楽しくおしゃべりもしながら、ゆっくり街を歩いて。

これこそ、旅の醍醐味やんなー、と気分良く歩いてると、友人ひうらーが、
「次の目的地は、金印の志賀島で、フェリー乗って行くんやろ?こんなのんびり歩いて、ちゃんと出港の時間に間に合うんやろな?」
と、気忙しいことを言う。

なーーーん、しゃーしいことゆーと!!
ここは、海の町、博多ばい!フェリーなんて、明太子の数くらい出とーーとや!!!

と、福岡県民の遺伝子がつい出てしまい(母方が福岡)、博多弁でひうらーを論破。

「どーせフェリーのダイヤなんて調べてもないくせに、どこから根拠ない自信が湧いてくるんだろね!」
と、ブツブツ言ってるひうらーを従え、博多港に到着ばい!

海の中道海浜公園』が、お昼から行くべき次の目的地。

博多湾に突き出した、志賀島と市内を結ぶ細い半島部の中頃の場所だ。

博多港から高速フェリーが、1時間に1便就航してるのだが、タイヘン運の悪いことに、そのフェリーは、我々が港に着いた5分前に、出港したばかりですた。

「またやん。無計画、無目的、現地決定でテキトーに進めるから、みすみす乗れるはずのフェリーに乗り損なってるやん!次来るの、1時間後やん!!」
と、ひうらーがギャーギャー言い出した。

待て待て、落ち着きたまえ。
本日は、海の中道海浜公園で、サイクリングする予定だ。
ところが我々は、さっき餃子屋でアルコールを飲んでしまった。
このタイミングで、サイクリングしたら飲酒運転で、とっ捕まってしまったところだ。

このフェリー待合室で少し休憩し、アルコールを抜いておくことこそが、天の与えたもう時間やないですか。
せっかくのお気楽旅行だ、時間に縛られず、ゆっくり行こうぜ!ねっ!?

「・・・この調子で、前回の高松うどん県の時は、1本電車乗り遅れて、屋島山上絶景の夕陽を見損なったよな。ホンマ、ええ加減、下調べしてこい!ボケ!!カス!!」
と、ひうらーに叱り飛ばされる。ヒーー!!

す、すいましぇん。

とかしてたら、次のフェリーには、無事乗れました。

『フェリー大好き芸人』の私にとって、船に乗ること自体が目的であり、至福なのでもあり。
気分良く船に揺られ、海上の景色を眺めてたら、あっという間に目的地、西戸崎に到着。
ひうらーは、軽く酔っ払ってたのか、スヤスヤぐーぐー寝ていた。せっかくの船旅なのに、勿体ないよね。


船着場から15分ほど歩き、『海の中道海浜公園』に入園。
園内を自転車でサイクリングするため、レンタサイクル場へ向かう。

うわー、広い公園で、サイクリングしがいがありそー!
電動自転車、あったらいいなあ。
「電動かい!」
と、ひうらーがツッコんできた。
でも、ここのレンタサイクルは、海浜公園内しか通行できないらしい。
隣の志賀島までも、グルッと周ろうと思ってたんやけどな。
ま、いっか。時間もおしてるし。
園内だけでも、じゅうぶん広そうだ。
それでは、園内サイクリングロードを、サイクリング開始です!

鳥の楽園があったり、どうぶつの森があったり、フラワー広場があったりする、海浜公園。

広大な敷地の海浜公園内を、ぐんぐん漕いで走れるので、爽快感がハンパないやん!きんもちいーー!

景色も良いし、平日やからそんなに混んでないし。
マスクも外して、深呼吸しながら、自転車をブンブンまわす。

ウハーー!きもちいーーーー!サイコー!!
やがて、全面にコスモス咲き乱れる、花の広場へ。
自転車を脇に停めて、秋桜に囲まれる。

白にピンクに咲き乱れ。

黄色いオーロラ。

コスモスに囲まれて、あまりの美しさに、スマホ撮影しながらフワフワ歩く。
蝶々もフワフワ舞う中を、歩き回る。
・・・と、サイクリングの途中やった。いつまでいても、見飽きないけど、きりがないので、自転車にもどろう。
またいつか、来るかもね。
サイクリングロード外周に出て、公園北の方へ走る。

自転車を降りて、玄界灘が一望できる『潮見台』へ。

博多湾北に広がる海こそ、玄界灘
はるか朝鮮半島へ続く、海の道だ。
我々の祖先は、ここを渡り、行きつ戻りつしていた。
と、感慨深く海を眺めていたが、そろそろ福岡市内に戻らなくてはならない時間。
名残惜しいが、行きましょか。

博多港へ戻るフェリーは、16時35分。

レンタル自転車を返して、港まで歩いて戻るから、16時にはこの海浜公園を出るとしましょう。

博多で予約しているモツ鍋屋が18時入りやから、余裕を持って行けるな。
なんやったら、モツ鍋の前に、博多港脇にあるスーパー銭湯に行こうやないか。

「さすがやなー。多少の遅延はあったけども、この海浜公園もサイクリングも、意外ととても楽しめたし。珍しくちゃんとアテンドしてるやん。」

と、友人ひうらーにも、思いのほかお褒めいただく。

あざっす!
行きのフェリーの件については、自分、タイヘン反省もしておりますので、ああいうことは二度と起こらんよう、気をつけマス!

「いや、ええねん。ミスは誰にしもあんねんから。ちゃんと反省できるかでけへんか、やねんな」
とか言いながら、2人してレンタサイクルを返却。

さ、またフェリーに乗って、博多へ帰りますよ!

16時35分。
西戸崎港にて。


・・・えー、たいへん残念なお知らせがあります。
私がゆうてた、16時35分のフェリー便は、博多港行きではなく、反対方向の志賀島行きの便でして。

「・・・ほーー。」
と、感情を押し殺したひうらー氏。

次の博多港行きは、17時15分です。
以上、残念なお知らせでした。
間違えてますた!テヘペロ


「絞め殺す!!!💢」

イヤーーーー!!

17時半。

無事、17時15分の帰りのフェリーに乗り込み、福岡博多港に戻ることが出来ますた。
ヨカッタヨカッタ。

「・・・ヨカッタやあれへんがな。ホンマにええ加減にせんとアカンで?毎回毎回、ロクに時刻表も確認せんと、人をあっちこっちに引きずり回した挙句に、無駄な時間使わせてからに!待合室で、長い間40分もマンガアニメ・アキネータークイズやって、気を失いそうになったわ!いっぺん、コンクリ抱いて、玄界灘に沈んとくか?あー!?」

と、友人ひうらーに責めたてられつつ、なるべく大きい身体を小さくしながら、博多駅行きバスに乗り込む。

スンマヘン、ひうらーの兄貴。
これから、モツ鍋のどえらい美味い店に連れてくさけ、カンベンしてつかーさい。

博多駅筑紫口方面の、もつ鍋屋『いちたか』へ。

モルツの生で乾杯!
福岡旅行1日目の打ち上げ飲み、開催さる。

モツ鍋のコース料理が出てくる。
ダイコンの揚げ物、うま!
ブタの酢もつ、ポテサラ、馬刺しうま!!
めちゃ美味い店やん、ここ!
酒が面白いように進むよーーー!

アルコールが進むにつれ、仕事の話やら仏オタキモイ話やらで、楽しくおしゃべり。

そして本日メインのもつ鍋。味噌仕立て(店員推奨)。

とろっとろのモツと、ふんわりキャベツ、クタっとしたニラの加減は絶妙。
ゴボウも、味噌つゆと絡みまくって、あーもう、酒が進むよすすむ。

あんまり美味しいので、モツも野菜もおかわりしてもた。
んん、んまかばい。
これぞ、博多の晩めしやんねー。
「仏像オタ、キモいってゆーなー!!」


本日のお宿は、駅近の『ルートイン博多』。
大(中?)浴場で、疲れと汗を落として、ゆっくり湯船につかる。はーー、びばののん。


早めにすとん、と眠りに落ちたのは、程よい疲労と、旅先での緊張からの解放と、美味いメシと酒のチカラかな。

毎度ながら、適度に疲れてる旅の夜は、ストレスフリーになる。日々のイヤごとも忘れて。

今日はいろいろありましたが、終わりよければ全てよし!
おやすみなさーい。ブヒー。


福岡旅行、2日目。

2日目の旅行プランナーは、ひうらー氏。
ホテルでビッフェな朝食をとったあと。

「今日は、太宰府天満宮にまずは行って御朱印もらって!近くの観世音寺に行ってありがたーーーーい観音菩薩やらあれやらこれやら」

などと、力強く叫んでおられる。
なにやら、宗教感の強そうな旅程だ。

私は、神社やら寺やら仏像にも御朱印にも、そんなに興味ないので(人並みにはある)、ひうらー氏に黙って大人しくついていくスタンス。

博多駅から太宰府天満宮行きのバスに乗り込み、小1時間。

空港経由して、西鉄太宰府天満宮駅前に到着。
旅情もヘッタクレもねーな。
太宰府天満宮直行バスって、某国人民の観光客みたいやなあ。
ローカルな西鉄とか乗ってきゃいーのに。

バスから降りたら、すぐ。
太宰府天満宮、到着でござる。

本宮で、てんてん、と手を合わせ、一族皆の健康をひたすら願う。
んで、御守り買って、おみくじひいて、ハイ、しゅーりょー。
神社参りなんて、こんなテンションでしょう?

「だざいふ御朱印ーーーー!」と叫び、友人ひうらーはどこかに走り去っていった。
はるばる福岡は太宰府きてまで、いつものスタンプラリーですか?
神牛の像にアタマをかざして、道真公の知恵にあやかりましょうよ。
「次はーー、観世音寺!ここの仏像は、仏教徒ならば生きているうちに見ておかねばッ、功徳がクドクがッ!!」
と、ツバを飛ばしてひうらー氏は力説している。

が、私は全然興味ないので、馬耳東風。
私の宗旨は、イギリス国教会なので。
カンタベリー大聖堂とか来たら、宗教的興奮を覚えるかもね。

「アッ、こういう態度やから、仏罰神罰が下るんや!仕事場でも、ロクでもないクレーマーが、悪魔のように暴れてんのや!悔い改めよッ!!」
と、異端審問官さながらの批判を向けてくる、狂信者ひうらー。

そんな風に根拠なく他人を非難してたら、せっかく積み上げた功徳とやらは、すぐに崩れて消えてきますよ。

とかなんとか、わーわー言いながら、コミュニティバスで街中をぐるぐる周りにまわり。

やがてバスは、なにやらのんきな雰囲気のお寺に到着した。
観世音寺、到着でございます。

アラ、意外にいい雰囲気のお寺ですな。
参道には、カキ氷屋や、佐世保バーガー屋が出店しとるが、そんなに人っ気はなき。
お店の人たちも、ヒマそうだ。境内を、ゆっくり歩いて進む。
「この寺に来たからには、ホッ、宝物殿で、幾多の仏像がどーたらこーたら!」
と、やたらと興奮しとる、仏像オタクのひうらー。
ハイハイ、ほな、心ゆくまで仏像鑑賞してらっしゃいよ。

私は、この静かなお寺の雰囲気がとても気に入ったので、裏庭で静かに考え事でもしときますよ。

馬頭観音不空⭐︎%$〒#!!!」
と、謎の言語を叫びながら、ひうらー氏は宝物殿に走り去っていった。

宗教的法悦に達しておられるのかしら?
まあ、そんな徳も智識もないから、すぐに我に帰ると思うが。

私は、ゆっくり裏庭にまわって、寺の景色を眺めてるとしますか。
観世音寺脇にあるお庭の置き石に腰掛けて、境内を見渡す。小鳥の声が静かなお庭に響いている。
・・・涼しくて、居心地のいい場所やなあ。
仏像も良いけど、落ち着いた場所で自らを見つめ直す時間もまた、貴重なのではなかろうかしらん。
じっ、と静かに瞑想していたら、周りに小鳥や子鹿や仔ウサギが集まってきそうだ。
そしたら、彼らにウチの職場の日常を、優しく語ってあげよう。
悟りを開いたら、どんな出来事が起きても、平常心でいられるのだよ。

・・・宝物殿に消えていったひうらーは、なかなか出てこない。もう、小1時間は経過したんちゃうのかな?

やがて、興奮覚めやらぬひうらーが、仏像、素晴らしいブツゾウ!と、ブツブツつぶやきながら、やっと戻ってきたので、お寺を後にする。

とても静かで、雰囲気の良いお寺さんでした。

ところで、ここは何宗のお寺なん?
禅宗や。ゼンや!」

禅宗なんか。禅宗って、そんなに仏像にこだわりとかあったっけかな??よう知らんけど。

まあ、仏オタのひうらーがそう断言すんのやから、間違いはないんでしょう。

・・・と思ったら、後で知ったが、禅宗やなく、九州を代表する立派な天台宗の寺院らしい。
相変わらず、あっさい知識でやっとんのー。

朝から、神社だ、お寺だで歩き回り、けっこう疲れてしまった。
だいぶん遅くなったが、昼メシ食おうよ。
と、散々仏像を見まくった挙句、ヌケガラみたいになってる、ひうらー氏に尋ねてみる。

なに?その辺の適当なかき揚げ丼か、蕎麦で済まそう?
なんなら、カツカレーでも良いって?

さすが、夏休みに高野山にプチ出家しに行ってんのに、唐揚げ定食を貪り食った大バカだけはある。
考えなしの、ノータリンの意見、と言えよう。

わざわざ福岡まで来て、何が悲しうてカツカレー食わなあかんねん。
昼メシは博多ラーメン食うんや!!とっとと探しとけ!
と、ヌケガラひうらーのケツを蹴り飛ばす。

紆余曲折あったが、無事、お昼は博多駅前で、博多ラーメンを食す。
紅生姜ぶっかけて、とんこつネギラーメンをすする。
名店、しんしんさんで、豚骨ラーメンランチ!
うお、美味いわーーー!
遅めの昼メシということもあり、美味さ倍々増タイ!
紅生姜も、よーあうわー。
トロトロのチャーシューも、とても美味美味。
汁一滴残さず完食でござる。

さ、もう悔いはない。お土産買って、お家に帰りましょう!!

博多駅に戻り、山ほどグルメなお土産を買い漁り、ホクホク顔で京都に帰る、羊好大尉なのでした。

仏像オタのひうらーも、初の九州仏閣巡りということで、宗教心を満足させたらしく、鼻をピクピクうごめかせていた。
まあ、だったら良かったね。

【おしまい】