ゴールデンカムイ聖地巡礼バスツアー旅2022(3日目)

3日目。

朝早くに目が覚めたので、部屋の外を眺めたら、みごとに晴れていた。
うれしくなって、さっそく朝から大浴場へ。
展望大浴場から見える阿寒湖は、とてもステキ。

くーー、温泉も気持ちえーねー!!
今日もいい1日になりそうや!
ヤッハー!!!

温泉でホコホコし、ホテルビッフェで山盛り朝メシ食うた後、山猫少尉と、腹ごなしの湖畔散歩に出かける。

「出発まではだいぶん時間ありますよ。昨夜の阿寒湖アイヌコタンお土産屋に、また行きたい!行きましょうよー!」
と、山猫少尉が言い出したので、たまたまホテル玄関前につけていた送迎車にテキトーに飛び乗った。
ナイスタイミング!
アイヌコタンへ、レッツゴーー!!

・・・ん?なんだか進む方向がちゃうような。
すんません、運転手さん、このクルマはどこ行きですか?
「はあー?これは『お客さま駐車場』行きだべさ」
・・・間違えました。
このまま、ホテルに戻りまーす。
何でもテキトーにホイホイ飛び乗ったらアカンね。

送迎車からホテル前に放り出されたので、仕方なく徒歩でアイヌコタンへ向かう。
せっかくなので、湖畔の遊歩道を歩いて行きましょう。
阿寒湖の向こう岸に、遊覧船が浮かんでるのが見えた。
あ!!フェリーや、フェリー!!乗りたい!!
「あっちには、スワンボートや!乗りたい!!」
と、静かな湖畔でアホが2人で、ギャーギャーうるさいのでした。

アイヌコタンの土産物屋を、何軒もハシゴして、お土産をアレコレ買いまくってホクホク顔の山猫少尉とホテルに戻り、大急ぎでチェックアウト。
集合時間ギリギリに、バスに乗り込んだ。

アーバスは、ニュー阿寒ホテルを出発。
天気は良好。北海道の大自然の道を、バスはグングン走る。
本日、最初の目的地は、『網走監獄博物館』だ。

網走監獄は、もちろん『ゴールデンカムイ』の中で舞台として使われてる。聖地巡礼では欠かせない場所。

到着して、まずは食堂へ。
お昼ごはんに、『監獄メシ』定食や!
クサイ飯で、塩っけもなく、パサパサで・・・と、思ってた監獄メシだったが、ちゃんと美味しい。

ホッケもいい感じの塩気やし。味噌汁も普通やし。ご飯も美味しいです。ふきのとうのおひたしも、山芋も。

拍子抜けして、キレイに完食。

山猫少尉は、ホッケもキレイに骨だけ残して食べていた。猫なみのスキル🐈だ。

「あー、美味しかった!さあ、時間との戦いや!網走監獄を全部周るには、こんなとこでモゴモゴ食うてるヒマはないですよ!」

よーし、行くか!!
ん?なに、山猫少尉殿の、その変な模様のシャツ?

ゴールデンカムイの刺青シャツに決まってるじゃないですか!網走といえば、刺青囚人!東京のカムイ展で、今日の日のために買ってきたんやもん!」
と、刺青囚人シャツを自慢げに見せてくる。
イタいファンがいまーす。


刑務官の官舎とか、各施設にはリアル人形が配置されたりしており、ビビった子供が泣いていた。
「ほおほお、ここに門倉さんたちが寝泊まりしとったんですよねー」
と、興味津々な山猫少尉。
獄舎。見張り部屋を中心に、放射状に5棟。
看守気分で、隅々までコツコツと歩いてみたり。

「見て見て!天井のガラスから、土方歳三が突入した場面やん!覚えてます!?」
と、山猫少尉が興奮している。
おおー!そのシーンは覚えているぜ!やっぱ、覚えてるシーンの実物見たら、燃えるなー!

「うおー、教誨堂や!犬童と土方歳三が決闘したシーンや!!血をビャッ!ってかけて目くらまししたヤツ!」
と、山猫少尉は今日もバツグンの記憶力を発揮。

獄舎はもちろんのこと、監獄歴史館も隅々まで見て回る。
「こんな所で倒れるな!一緒に網走に帰ろう!!」
と、いう、当時の極寒野外工事のエピソードムービーが流れてる。
こんな寒い外でゲキ過酷労働してたら、そりゃ、倒れまんがな。帰ろう!いうたって、帰るとこ刑務所だし。
と、ツッコミどころ満載の歴史的資料とか、施設を見まくる。
反省用独房も見る。
簡易食堂も見る。
味噌醤油庫も見る。(味噌と醤油を貯蔵するとこ)
漬物庫も見る。(漬物を貯蔵するとこ)
耕転庫も見る。(農作業用具を保管するとこ)
・・・味噌蔵やら漬物庫まで見てたら、時間いくらあっても足らないのでは?
「いーや、もうこうなったら全部みる!」
と、山猫少尉がおっしゃってるので、隅々までいく。
途中、にわか雨もあったりしたが、網走監獄内のあらゆる施設を見れた。
網走完全制覇、と言っていいでしょう!ちゃんと滞在時間をとってくれてたんが幸いだったね。

時間ありすぎて、ゴールデンカムイにあんまり関係ない、現代の刑務所の施設だのリアル人形まで見た。
もう、ムショはお腹いっぱいだ。

「あーっ!あっこから尾形が、杉元を狙撃したんやわ!そうですよね!?こっちからかなー、アッチからなのかなーー!?」
と、疲れを知らぬ山猫さんが、横でまだ画角を狙って騒いでおられる。
よくもまあ、そんな細部までもを覚えてんなあ。
ささ、定例の物販タイム。
物販コーナーで、お買い物して、バスに戻りましょ。


お昼遅くに網走監獄を出発。
網走川沿いにツアーバスは行く。
本日最後の観光ポイントは、『北方民族博物館』。

ゴールデンカムイ』は、北海道アイヌだけでなく、樺太アイヌロシア帝国内シベリア・アムール川少数民族なども、話と関連してくる。

そないなアカデミックな興味も満たしてくれるのが、北方民族博物館だ。

北海道アイヌはもちろん、樺太アイヌイヌイット、北部インディアン、ウィルタノルウェーなどの北方少数民族の文化や歴史を、展示している。

アザラシ釣りの映像とか、冬の祭りの様子とか、口琴とかを楽しく興味深く拝見する。
ゴールデンカムイ作中の闘士、北方タタール系出身のキロランケさんは、彼ら少数民族と文化を守ろうと必死で活動して、戦って、戦って、最後はアシリパさんに託して・・・。
キロランケニシパ・・・。

キロランケニシパ・・・( ;  ; )
あかん、名シーン思い出して、泣きそう。
静かな北方民族博物館に立ち尽くす、羊好大尉なのでした。

15時前には北方民族博物館を出て、ツアーバスは、今夜の宿、旭川市へとひた走る。

高速道路をブッ飛ばし、夜の19時には旭川市のホテルに着く予定。

道東の網走地方から、道央の旭川まで、山を越え、谷を抜けて川を渡り、ツアーバスはブンブン駆け抜ける。
北海道らしい大自然が車窓を延々と流れ行く。
見てて、あきひんなー。
今日は天気良くて、ホントによかったー。

夕方ごろ、ようやく上川盆地にはいる。

このバスツアーは、ゴールデンカムイ聖地巡礼であり、アイヌ民族文化の体験と見学というのがテーマのツアーで、北海道の各地を巡るわけだが、誰が考えついたんか知らんが、旅程の移動距離がメチャクチャ長い。

札幌市から南下して千歳、苫小牧市までさらに南下して、平取町、そっから阿寒、網走という北海道の東端まで行って、今度は中央部の旭川へ走るという。

このスケジュールの素晴らしいとこは、各施設で見学しまくり、しゃべくりまくってるのに(特に、羊好大尉と山猫少尉はしゃべりすぎ)、長距離バス移動中に安静にしてるので、疲労感があまり感じないところだ。
旅行プラン作ったやつ、天才かよ!?


SAでトイレ休憩挟んだりしながら、夕方に旭川市内に到着。
割当てられたホテルに投宿し、荷物を置いてひと休み。

今晩は、ホテルメシではなく、各自自由に夕食をとることになってる。

フロントで、旭川市内で有名どころの居酒屋を教えてもらい、山猫少尉と2人で夜の街へ繰り出してみたが、今夜は市内でなにかのイベントがあったらしく、どの店も予約済みやら満席で断られまくる。

「メイン居酒屋は無理やし、路地裏のちっこい店に、突撃してみましょ!羊好大尉のセンスが光るぜ!」
と、お気楽な山猫少尉が言うとる。

私かて、旭川は初めて来たんやけどなー。

地元の人が1グループだけいる、繁華街裏の、古ぼけた居酒屋にお邪魔してみる。ヘンな網戸が開け方わからんが・・・。
すんませんー、2人、行けますー?

「あ、どーぞー、いらっしゃいー」
と、優しそうなクマ🧸みたいな店主に誘われ、微妙に傾いてる木製テーブルに座る。

山猫少尉は日本酒、私はサッポロビールクラシック。

朝からの網走監獄やら博物館やら、長距離バス移動やら、旭川市内居酒屋の探索に歩き疲れたーーー。

「お疲れ様でーす!」
おつかれっ!
くはーーーー、ビール美味しい!泣きそう!


山猫少尉と2人で、美味しいシシャモとか、カニミソをつついてなめながら、今日の旅の振り返りとか、ゴールデンカムイの名シーンについてアツく語り出す。

そんな話をしながらのお酒って、とてつもなく美味しいんですよね!!

ほんでさー、私はねー、ホントに昨晩の阿寒コタンアイヌの古式舞踊に、説明できない感動を覚えてさー。

「うわー、ワタシもですーー!」
とか、元気に盛り上がってきたので、2軒目行くか!
ごちそうさまでした!!ありがとう、熊さん店主!!

2軒目も、裏通りをほっつき歩き、テキトーに飛び込んだ店に入る。
2人、いけますかーー!

「もうね、あまり食材が残ってないから、あるもんしか出せないけど、それでもいい?」

あー、イッすよー。残りモンで勝手に飲んでますので。

「どっから来たの?大阪?遠いとっから来たんねえ。だったらさウチのシメサバは食べてほしいんだよねー。ホッケも、普通のと全然ちがうべさ。ニシンも食べてみて。鰆もミソ焼きがあってなまら美味いべや。あー、あとアブラ乗ってる西京焼もウチの食べて欲しいなー。もずくは絶対外さんでね!」

さっき、食材残ってないとか言うてたけど、めっちゃあるやん。美味しそうやし、全部頼むよ、そりゃ。
酒もジャンジャン持ってきて!!

こちとらー、ゴールデンカムイ名シーンを語り合って、ナンボでも飲めるんじゃーい!

山猫少尉は、また日本酒。私は、生ビール。
出てきた魚、全部めちゃくちゃ美味い!
なんやねん、これ!?サイコーすぎるやろ!


「アタシはね、本来、旅のお食事とかは、キッチリ予約して、確実に狙い撃ちするんです。でもね、こんな知らん街で、羊好大尉みたく、さっきからテキトーにフラーッと入った店で、それがなぜか100%美味いモン出てくるって、どういうことなんですかー?」

と、山猫少尉に説明を求められる。

それはな、行き当たりバッテリーとして、長年球団を支えてきた名捕手やからや。

なんでもテキトーに投げてこい!
全部オレがストライクにしたる!!

とか、2人でケケケ!と笑って飲んでご機嫌になる、旭川の夜なのでした。

シメの焼きおにぎりを注文しとんのに、客といっしょに飲んだくれてる店主が忘れてて、それもバカバカしくて、笑ってまい。

あー、なんか知らんけど、おもろかったー。
美味しかった!(テキトー)
ごちそうさまでしたーー!